特発性全般てんかん

特発性全般てんかん とっぱつせいぜんぱんてんかん

手足の麻痺や脳の障害などの異常は示しません。

特発性全般てんかんの種類

種類 発症時期 特徴
良性新生児家族性けいれん
乳幼児期 遺伝性のてんかんで、約4割は生後3日目前後に発作が始まり、 そのうちの約7割は生後6週間以内に発作がおさまるといわれています。
発作型はけいれん発作だけでなく無呼吸発作(息を止める)も少なくありません。
両親のどちらかにこの病気があると1/2の確率で症状があらわれると考えられています。
良性新生児けいれん

生後5日目前後に間代発作や無呼吸発作を何回も繰り返すものの、 明らかな原因がないてんかんです。
この時期を過ぎると発作は再発しません。
発作型は全身、あるいは体の一部のけいれんを起こすものと、 両者の混在するものがあります。
乳児良性ミオクロニーてんかん

生後1〜2歳で発症します。
家族歴に、てんかんやけいれんを持つことがあり、治療が効果を発揮します。
軽い知能発達の遅れや人格障害を伴うことがあります。
小児欠神てんかん(ピクノレプシー)

6〜7歳 児より女児に多く、1日に数回から数十回の欠神発作が出現します。
症状は意識混濁のみで、通常はけいれんを起こすことはありません。
過呼吸で発作が誘発されやすく、運動中に急に動きが止まって呆然とすることがあります。
思春期に全般性強直間代発作を起こすこともあります。
成人期にもてんかん発作が持続することがあり、そのような場合には抗てんかん薬が必要になります。
若年欠神てんかん

思春期 発作自体は小児欠伸てんかんと同じで、発作頻度は少なく、散発的ですが、全般性強直間代発作を合併することがあります。
寝起き直後に起こりやすいてんかんです。
若年ミオクロニーてんかん(JME)

思春期・成人 8〜20歳に発症し、早くからミオクロニー発作が起こりやすいのが特徴で、全てんかんの7〜9%、特発性てんかんの20〜25%を占めるとされています。
不規則なミオクロニーが両腕に強く現れ、発作により転倒することもあります。主な原因は遺伝と考えられています。
覚醒時大発作てんかん

10代 寝起き直後に全般性強直間代発作が起こりやすく、ミオクロニー発作、欠神発作を合併することがあります。

2020年04月07日 原稿作成:比嘉みちよ

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